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社会福祉法人コスモスがめざすもの

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理事長のつぶやき

今も残る「私宅監置」

2019.03.05

 「みなさんは『私宅監置』(したくかんち)という言葉を知っていますか?」そんな言葉でお話を始めたのは映画『夜明け前』の監督 今井友樹さんでした。

 先月、堺市福祉会館で「堺障害フォーラム」(SDF)第10回のつどいが開催され、映画「夜明け前」上映のあと監督自身にお話をしていただきました。

 映画『夜明け前』は、「この病を受けたるの不幸の外にこの国に生まれたるの不幸を重ぬるものというべし」として、日本の精神障害者の「二重の不幸」を告発した呉秀三医師の取り組みを現代に問いかけるドキュメンタリーです。

 監督は続けます。「『私宅監置』はいわゆる『座敷牢』のことです。映画のお話をいただいたときには、私自身もこの言葉を知らなかった」

 なんと日本では、この合法的『監禁』制度が明治33年から昭和25年まで続いたそうです。それが当たり前とされる中、『私宅監置』の悲惨な実態を100年も前に綿密に調査し、精神障害者の非人間的な扱いを世の中に問いかけたのが呉秀三医師だったのです。

 監督は結びに「『夜明け前』は当時のことではなく、現在そのものです。寝屋川や三田で起きた障害者の監禁事件は、障害者の抱える困難が、結局、障害を持った本人とその障害者を生んだ家族の責任にされていることの現れで身近な問題なんです」と話されました。

 そんな折、朝日放送「キャスト」で障害者の「ロングショート」問題が放映されました。堺市の把握では1年から7年まで暮らしの場が見つからずショートステイを転々としている障害者が11人もいるそうです。

 まさに、自分の意志に沿わない場所で、暮らしを強制される状態は、現在の「監置」といえるのではないかと考えさせられました。

 

社会福祉法人コスモス

理事長 河野直明