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社会福祉法人コスモスがめざすもの

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保育関連事業 新着情報

理事長のつぶやき

「福祉は権利」なぜ?

2018.10.10

 先日、友人と社会福祉の「権利性」について話し合った。「社会福祉が国民の権利」であることは一致した。しかし、なぜ「権利」だといえるのか?について話すと行き詰った。

 「憲法25条に書いてある!」確かにそうだが、ならば、憲法が変えられれば「権利」ではなくなるのか?いや!それどころか今、憲法には書かれていても、制度が自己責任に重きを置かれる中で「権利」でなくなりつつあるとの意見もある。「憲法」は国民の意思の到達点、つまり「権利」の宣言であって、「権利性」そのものの裏付けではない。

 10月5日ノーベル賞を受賞された本庶佑(ほんじょ たすく)さんが、インタビューにこたえて、日本における基礎科学研究力の低下に警鐘を鳴らしておられた。応用化学やすぐに結果の出る研究分野に国や企業の力がそそがれ、基礎科学では「飯が食えない」実態が研究者の研究と育成を困難にさせている。

 まるで、福祉の分野の話と重なる。「少ない元手で儲かる福祉」「簡単な資格取得」などノウハウものばかりが喧伝され、「権利としての社会福祉」などという本は古本屋を探しても手に入れにくい。社会福祉の現場において「経験」や「応用技術」はとても大切だが、併せて、その技術の背景にある「発達」や「家族」などの「人間観」さらには「貧困」や「社会問題」などの「社会観」を身につけなければ、基礎のしっかりした支援につながらないのではないか。

 なぜ「福祉は権利」といわれるのか、そもそも「社会福祉はなぜ生まれたのか」。日々の忙しい仕事の合間に、少し自分の足元を見つめる時間があってもよいのではないだろうか。

 

社会福祉法人コスモス

理事長 河野 直明